『古びた図書館』誕生秘話
※この記事には『我想ふ』のネタバレを含みます。
『古びた図書館』誕生秘話
私が”謎解き”にハマったきっかけはいくつかありますが、一番最初は多分『デルトラ・クエスト』です。
うばわれた7つの宝石をとりもどせ! 襲いくる敵、深まるなぞ―― 息もつかせぬ冒険ファンタジー!
小学生だったか中学生だったか忘れましたが、謎を解きながら進んでいくファンタジーの虜になりました。といっても活字嫌いなので生涯で読んだ小説はこれと『ハリーポッター』しかありません。
その後『リアル脱出ゲームTV』で2度目の衝撃、セカンドインパクトが起き”謎解き”に陶酔していきました。
そして『古びた図書館』に直接的な影響を与えたサードインパクトが『マダム・マーマレードと暗い日曜日』です。これは小説形式のLINE謎で、謎を解くことで物語が読み進められます。活字嫌いがガンガン読み進めるほど衝撃的に面白かったです。
さらにLINE謎の可能性が広がったのが『無彩色の隔壁 お試し謎』です。仕掛けに気づいたときはスマホ片手に一人で「いやいやいやいや」と部屋を駆けずり回りました。フォースインパクトですね。
そしてこれまで紹介してきたコンテンツを良いとこどりして生まれたのが、”なんちゃってSFファンタジー小説風LINE謎”『古びた図書館』です。
本当は七夕に初リリースしたかった
1作目『我想ふ』を遊んでいただいた方は覚えているかもしれませんが、話の中盤で天文台図書館が出てきます。この天文台図書館は結構重要な役割を担っており、せっかくだから七夕に合わせてリリースするかと準備を進めていた我々NERV本部に、最強の使徒『100万謎』が7月6日にやってくると通信が入りました。
このままでは段ボールでできた第3東京市が使徒に飲み込まれるのは必至です。碇指令は急いで構成員にデバッグをするよう指示し、大慌てで6月29日にリリースすることに成功しました。見事に使徒をかわした『我想ふ』は想像以上に皆様に遊んでいただきました。登録者100人くらいを見込んでいましたが、今現在『古びた図書館』の登録者は892人にもなりました。これも使徒『100万謎』から全力で逃げたおかげでしょう。「逃げちゃダメだ」なんてことはなかったです。
しかしリリースを早めたことでリリース後にバグがたくさん見つかりました。キーワードを打つことで進むLINE謎ですがこのキーワードの設定ミスという致命的なバグや、複数の別解がある問題が見つかり、シンジ君のATフィールドはボロボロに破壊されました。その際は本当にすみませんでした。
ただ、twitterでバグをご指摘いただいた方には本当に感謝いたします。そして沢山の感想ツイートもウキウキしながら見ていました。おかげさまでATフィールドが全開になり2作目『Reread Story』をリリースできました。
終わりに
次回は『我想ふ』について少しだけ話します。前回のブログでも『我想ふ 解説付録』でも書きましたが、作品が手元から離れた時点で作者が後から解説するのは蛇足な気がします。しかしLINE謎の形式上泣く泣く削った部分も少なからずあるので、それもあわせて紹介していきます。優しい気持ちで真心をもってご覧ください。私からも、”まごころを君に”。